なぜ技術ブログをやるのか

宮下(mizzy)です。

タレンティオでも技術ブログやりたいね、という話になり、始めることになりました。よろしくお願いします。

技術ブログをなぜやるのか、という点を明確にしないと、メンバーのモチベーションが維持できず、継続ができないので、始めるにあたってまず最初に、やる目的や意義を明確にし、メンバーと共有する、というところから始めました。

せっかくなので、社内向けにまとめた技術ブログをやる目的や意義を、タレンティオ技術ブログの最初の記事として公開したいと思います。

目的・意義は以下の5つの観点で整理しました。

  • 学習促進
  • 読み手を意識したわかりやすい文章を書く技術の向上
  • 対象への理解を深める
  • よりよい技術や課題解決方法の導入促進
  • その他の副次的な効果

それぞれについて説明します。

学習促進

タレンティオには、技術書の購入などを補助する学習支援手当や、各自が自由に技術的なトピックを選び、学習して発表を行う日を月に一度設けるTech Dayと呼ばれる取り組みなど、学習のインプットとアウトプットを促進するための仕組みがあります。

技術ブログを書くことも、このような学習促進の一環として捉えています。

読み手を意識したわかりやすい文章を書く技術の向上

日常業務やTech Dayでは、社内に向けて文章を書くことがほとんどですが、技術ブログでは社外に向けて書くことになります。社外向けとなると、読み手や書くべき内容が変わり、文章の書き方も変わってくるため、読み手を意識したわかりやすい文章を書く訓練になります。

読み手を意識したわかりやすい文章を書く技術は、どのような職種であっても役に立つはず、と考えています。

対象への理解を深める

仕事で利用している技術や学んだ技術などを文章にすることで、自分の中で理解が曖昧な部分が明確になります。また、読み手を意識することで、質問やツッコミなどを想定し、それに対して答えられるよう、更に深く調査したり、内容を整理したりします。これにより、対象への理解をより深めることができます。

よりよい技術や課題解決方法の導入促進

社外に向けて記事を書こうという意識は、よりよい技術や課題解決方法を導入するモチベーションになります。それによって、自社で運用しているサービスもより良いものになっていきます。

また、ブログ記事にするためには、やったこと、解決したことなどを、抽象化・一般化・言語化することが必要となります。課題を抽象化・一般化・言語化することによって、問題意識の共有がしやすくなったり、一般的によく知られているより良い技術や手法を適用しやすくなったりすることが期待できます。

その他の副次的な効果

タレンティオやタレンティオの中の人のことを社外の人に知ってもらうことで、会社の認知や採用への良い効果があるかもしれません。

また、業務ではOSSを活用しており、オープンなコミュニティによるたくさんのアウトプットに支えられています。我々もアウトプットすることで、オープンなコミュニティへの恩返しが少しでもできれば、と考えています。

もしかしたら社外の方から、アウトプットしたことに対して有益なフィードバックが得られるかもしれません。

ただ、これらはあくまでも「副次的」なものなので、これら自体を目的にはしない方が良いと考えています。


参考にした記事

技術ブログをやる目的・意義を整理するにあたって、以下の記事を参考にさせていただきました。ありがとうございます。


余談: 会社ブログと個人ブログ

上に書いた技術ブログをやる目的や意義は、別に会社ブログではなくとも、個人ブログにもあてはまることがほとんどだと思います。なので敢えて「会社の技術ブログ」ではなく「技術ブログ」としていますし、記事を書くのは会社ブログでも個人ブログでもどちらでも構わない、と思っています。

自分が会社員だった頃は、会社の技術ブログはなかったので、個人ブログに書いていましたが、会社のことも問題のない範囲で書いていて、それで何か咎められたことはないですし、会社の認知や採用などに良い影響をもたらしていました。

もし、タレンティオのエンジニアの大半が既に個人ブログで技術記事を書いているのであれば、Ubieさんのように個人ブログを集めたポータルサイトの形にしていたと思います。

タレンティオはそうではないので、技術ブログを書く場を会社で用意する、という形にしましたし、全メンバーの合意を得た上でそのようにしています。

会社で場を用意しましたが、もし個人ブログで書きたい、という人がいれば、個人ブログで書けば良い、とも思っています。

また、会社ブログといえど、個人も大切にしたいので、個人のはてなIDで記事を書いても良いですし、会社のメールアドレスで取得したはてなIDで記事を書いても良い、という形にしています。(自分は個人のはてなIDでこの記事を書いています。)

陳腐な結論になってしまいすが、それぞれにメリット・デメリットありますので、それを理解した上で、目的を実現するためにはどういう形にするのが良いのか、というのを会社やメンバーの状況を踏まえた上で検討し、メンバーの合意を得る、というのが重要なんじゃないかな、と考えています。

ちなみに、この検討や合意のプロセスには、GitHub Discussionsを活用してみたのですが、そのことについていずれ記事として書くかもしれません。